近年、アップルギフトカードを使った詐欺が急激に増加しており、多くの方が被害に遭っています。
LINE乗っ取りや買取詐欺、SNS上のプレゼント企画など、その手口は年々巧妙化しているのが現状です。
実際の被害データをみると、アップルギフトカード詐欺による被害額は年間数十億円に上り、もはや誰もが巻き込まれる可能性のある社会問題となっています。
この記事では、アップルギフトカード詐欺の最新手口から被害を防ぐ対策方法、そして万が一詐欺に遭ってしまった場合の警察やAppleサポートへの相談方法まで、必要な情報を全て詳しく解説します。
「自分は大丈夫」と思っている方ほど要注意です。詐欺の手口を正しく知って、大切なお金と個人情報を守りましょう。
アップルギフトカード詐欺がなぜこんなに増えているのか
アップルギフトカードを利用した詐欺が急増しています。
コロナ禍でデジタル決済が普及し、活発なオンライン取引の増加が電子ギフト詐欺を助長する要因となっています。
警察庁の報告によると、電子ギフト詐欺の被害額は2023年に約21億5,000万円となり、被害総額が過去最多となりました。
電子ギフト詐欺の9割以上は、アップルギフトカードの悪用といわれているので注意が必要です。
事態を重くみた警察庁は、アップル社やコンビニ各社に対して対策の強化を要請しました。
知らないと危険!アップルギフトカード詐欺でよくある手口
アップルギフトカード詐欺に遭わないため、事前に詐欺の手口を把握しておく必要があります。
詐欺の手口は次のように数多く存在します。
- LINEによる詐欺
- SNSを悪用した虚偽の豪華プレゼント企画
- 偽メール
- 副業詐欺
- 高額買取をうたう悪質サイト
- 架空請求の電話詐欺
それぞれの手口について説明していきましょう。
LINEが乗っ取られて友達から「助けて」メッセージが来る詐欺
友人のLINEアカウントを乗っ取ったうえで、友人を装い、アップルギフトカードを購入するよう仕向ける手口があげられます。
次のような手順で、アップルギフトカードの購入に誘導させる可能性があります。
- 友人を装った犯人からLINEで連絡がくる:「元気にしていたか?」「久しぶり。」というたわいのない会話から入る場合がほとんど。
- アップルギフトカードの購入を要求する:会話の内容から「友人になりすましているようだ。」と、相手に気付かれるのを避けるため、早々に要求を切り出す。
- アップルギフトカードの購入方法を具体的に説明する:「現金は後から支払う。」「アップルギフトカード上の16桁のコードを写真にとり、LINEで送信してくれ。」等と指示がくる。
アップルギフトカード自体を送付しなくとも、16桁のコードがわかれば使用可能です。
LINEでの会話がいつもと違う等、不審な点があるなら要求に応じてはいけません。
アップルギフトカードの購入をはっきりと拒否しましょう。
自分で詐欺か否かの判断がつかない場合、いったん保留し次のような対応をとります。
- LINEでアップルギフトカードの購入を要求したか、友人に直接会ったり、電話したりして確認する
- 友人と連絡がつかないとき、他の友人に似たようなLINEはきていないかを尋ねる
「困っている友人の助けになりたい。」と考えていても、アップルギフトカード詐欺の可能性を踏まえ、早急な購入は避けましょう。
SNSの豪華プレゼント企画は実は詐欺だった
X(旧Twitter)・Facebook等のSNSを悪用し、アップルギフトカード詐欺を行う手口に注意しましょう。
例えばアップルギフトカードに関するSNSキャンペーンと称し、豪華プレゼントと引き換えに、アップルギフトカードの購入を要求するケースがあげられます。
個人の氏名・住所・電話番号を開示させ、アップルギフトカードの16桁のコードを写真で撮影・送信させた後、送信先が突然姿を消すという手口です。
アップルギフトカードはもちろん、個人情報も盗まれるおそれがあるので注意しましょう。
見知らぬ相手からのダイレクトメッセージで、企画に参加するよう誘われても応じてはいけません。
また、SNS上で有名な企業・団体・個人を名乗っていても、アップルギフトカードに関するプレゼント企画が行われているのか、企業・団体等のサイトで確認してみましょう。
「アカウントが停止されます」偽メールで騙される詐欺
Appleになりすました偽メールで、フィッシングメール詐欺を行う手口に注意しましょう。
こちらは、Appleの製品やサービス利用者の情報を盗み取る目的で実行されます。
例えば、「Apple IDについて重要なお知らせ」等というタイトルで、本文中のURLからID・パスワードの入力を促す偽メールがあげられます。
ID・パスワードを入力するとアカウント情報が盗み出され、氏名や電話番号のような個人情報の他、決済に使用しているクレジットカード番号等も流出してしまうことでしょう。
偽メールを見極める方法は次の通りです。
- メールアドレスが「Apple ID@id.apple.com」以外
- メール本文冒頭でApple IDに設定した名前が未記載になっている
- メール本文中のURLが「https://Apple ID.apple.com/」ではない
- メールが「Dear」「親愛なる」等ではじまる
- なぜかApple IDへ登録中のメールアドレス以外にメールが届いた
- Apple IDに関する確認内容が、ファイルで添付されている
偽メールと判断したら、決してメール内の指示に従ってはいけません。
「在宅で簡単に稼げます」副業詐欺の実態
在宅ワークのための初期費用を、アップルギフトカードで支払うように求める手口です。
当初、正規の求人サイトで募集しているものの、なぜか「今後はLINE等でやりとりがしたい。」と申し出たときは注意しましょう。
一般的な手口は次の通りです。
- 利用者に人気の求人サイトで在宅ワークを募集
- 今後はLINE等でやりとりをしたいという案内がくる
- 応じると簡易なアンケートを求めてくる
- 初期費用に関する案内:アップルギフトカードでの支払いを要求
まず募集の条件が「誰でもできます」「経験不問」「未成年可」と、緩い内容になっていないかを確認しましょう。
また、在宅ワーク(副業)であるにもかかわらず、「アップルギフトカード等で初期費用を支払わないと仕事ができない。」という理由には無理があり、詐欺であると判断できます。
「高額買取します」悪質サイトに騙される詐欺
高額買取をうたい悪質サイトに誘導し、アップルギフトカードを騙し取る手口です。
広告による宣伝や、SNS上でアップルギフトカードの高額買取をアピールし、買取サイトに誘導する方法をとります。
買取サイトに誘導されても、サイト内で次のような事実が確認できたら、決して取引をしてはいけません。
- サイトに100%近い高額買取を行うと表示されている
- アップルギフトカード等の買取に必要な、「古物商許可」を受けているか確認できない
- 買取業者の住所や電話番号が未記載またはでたらめ
なお、正規の買取サイトでも、90%以上の換金率をアピールするところはあります。
そのため、買取サイト内で古物商許可を受けているか、住所や電話番号がでたらめでないかをよく確認しましょう。
「料金が未払いです」架空請求の電話詐欺
有料サイト等と偽り料金を架空請求し、メールや電話でアップルギフトカードの購入に誘導する手口です。
Appleの提供するアプリやゲームの他、Apple MusicやiCloud+といったサブスクリプション、その他のコンテンツはアップルギフトカードで決済が可能です。
そのため、Appleになりすました偽メールや、Appleの電話担当者を名乗る人物から「Appleに関するサービスの料金が未払いなので、アップルギフトカードで支払え。」と、要求されるおそれがあります。
偽メール・電話に不審を抱いたら、まずは自分のAppleアカウント等を開き、未払いか否かを確認しましょう。
なお、Apple公式サイトではフィッシングメッセージ、偽のサポート電話等の見分け方を掲載しています。
アップルギフトカード詐欺に遭うとどのような被害を受けるのか
アップルギフトカード詐欺に遭えば金銭的な損失はもちろん、自分の氏名や住所・電話番号・クレジットカード番号まで流出するおそれがあります。
詐欺に遭った後、様々なトラブルに発展する事態も想定しなければいけません。
ギフトカードのコード番号を盗まれてしまう
アップルギフトカードの16桁のコード番号が盗まれると、もはや利用できなくなってしまいます。
たとえアップルギフトカードが手元にあったとしても、カードのコード番号さえわかれば誰でも使用できます。
詐欺に遭いコード番号を教えてしまうと、犯人からすぐに悪用される可能性が高いので、もはや取り戻せなくなることでしょう。
お金を払ったのに買取代金が振り込まれない
買取サイトやSNS上の個人間売買で、アップルギフトカードのコードを教えたにもかかわらず、買取代金が支払われないケースに注意しましょう。
次のような手順で詐欺行為が行われます。
- アップルギフトカードを売却したい人がネット上での悪質サイト、SNS上での個人間売買にアクセスし買取を申し込む
- SNSのメッセージやLINE・メール・電話等で、アップルギフトカードのコード、氏名や住所・電話番号・振込用の口座を教えるように要求される
- アップルギフトカードのコードを教えたものの、いっこうに指定口座へお金の振込がない
- SNSのメッセージやLINELINE・メール・電話がまったくつながらなくなる
冷静になれば買取業者が古物商許可を受けていたかや、個人間売買が危険であるという事実を確認できたことでしょう。
高額買取に目を奪われ、詐欺を見抜けなかったケースといえます。
個人情報を悪用されて二次被害に遭う
アップルギフトカードのコードを盗み取った犯人は、得られた個人情報も悪用する場合があります。
次のような事態に注意が必要です。
- SNSアカウントの乗っ取られる
- クレジットカードが不正利用されてしまう
- 個人情報が不正に売買される 等
個人情報を悪用されてしまい自宅に不審な通知や電話がきたときは、警察等に相談してみましょう。
また、クレジットカード情報が盗まれた場合は、速やかにカードの停止・再発行の手続きを行います。
実際にあったアップルギフトカード詐欺被害の体験談
アップルギフトカード詐欺の被害は我々の身近で発生しています。
特異な状況ではなく日常生活を送る中で、不意に巻き込まれてしまう点へ注意が必要です。
詐欺被害の体験談を2つ紹介しましょう。
「友達のLINEを信じて5万円分騙し取られました」
他人のLINEを乗っ取った犯人が、被害者からカード5万円分を騙しとった事例です。
被害に遭った流れは次の通りです。
- 被害者と仲の良い先輩から、5万円分のiTunesのプリペイドカード(現在はアップルギフトカードに変更)の購入をお願いされる
- 馴染みのあるLINEアカウントだったため、「お金は後から支払う。」という言葉を信じ、5万円分を購入した
- 先輩は更に購入したカードのシリアルコードの写真を要求
- 被害者は「先輩の頼みだから」と指示に従い写真を送信
- 更に先輩から10万円分のiTunesカードを要求され動揺
- ようやく被害者が先輩の普段の言葉づかいではない点に気付き、要求を拒否
- その後、共通の知人に確認し、先輩のLINEアカウントが乗っ取れていた事実を伝えられ愕然とする
被害者はアップルに問い合わせ、支払った全額の補償が可能かを相談したものの、補償は受けられませんでした。
先輩を名乗る人物から、カード購入の依頼を受けた時点で、直接会って話したり電話連絡をしたりして、確認する必要がありました。
親しい人物であっても、「明らかに不自然な要求だ。」「普段と違う言葉づかいになっている。」と感じたら、必ず本人に面会または電話して確認してみましょう。
「高換金率を宣伝する買取サイトで大損した話」
高換金率に惹かれて利用した買取サイトが、実は悪質な詐欺サイトだったという事例です。
被害に遭った流れは次の通りです。
- 被害者は高換金率が明記された買取サイトをみつけ、利用していなかったカードの買取を申し込んだ
- 買取サイトの指示に従い手続きをしたものの、いきなりカードを使用済みにされてしまった
- 手続き後も指定口座への現金の振込がない
- 買取サイト側に連絡しても無視され、被害者はようやく詐欺に気付いた
悪質な詐欺サイトであってもサイトの見た目は、正規の買取業者と見分けがつきません。
そのため、買取を申し込む前に古物商許可を受けているか、住所や電話番号が未記載またはでたらめでないか、サイト内をよく確認しておく必要がありました。
なぜアップルギフトカードが詐欺に狙われやすいのか
アップルギフトカード詐欺は、電子ギフト詐欺の9割以上を占めるといわれています。
アップルギフトカードが狙われやすいのは、誰でも利用でき購入しやすい点が理由と考えられます。
誰がどこで使ったかバレにくいから
アップルギフトカードが詐欺に使われる理由は、不正利用してもカード所有者から追跡されるリスクが低いからです。
アップルギフトカードはクレジットカードと比較して、個人認証の緩い点が問題となっています。
個人認証の緩いアップルギフトカードを悪用し、犯人は次のような利益を得ていると考えられています。
- 騙し取ったアップルギフトカードで、人気が高いiPhoneのような製品を購入
- 犯人が製品を転売する
- マネーロンダリング(資金洗浄)を行う
コンビニですぐに購入できるから
誰でもコンビニで気軽に購入できる点も、詐欺に狙われやすい理由の一つです。
コンビニでギフトカードを購入する場合も、本人確認書類の提示は求められないことでしょう。
購入してから詐欺に利用された痕跡が追いにくいので、どうしても悪用されてしまうリスクは高くなってしまいます。
個人認証が厳しくないので、アップルギフトカード詐欺に遭った人は払い戻しもされません。
コード番号を送るだけで取引が完了するから
アップルギフトカードは、16桁のコードさえわかれば使用できる点も、詐欺に悪用される理由といえます。
たとえアップルギフトカードが所有者の手元にあっても、コードだけ送信させればお金を騙しとれます。
つまり、物理的なカードの受け渡しが不要なので、犯人は遠く離れた場所からでも詐欺を実行できるのです。
アップルギフトカード詐欺から身を守る方法
詐欺に悪用されやすいアップルギフトカードは、取り扱いに十分注意しなければいけません。
アップルギフトカードを利用するときは、事前に様々なリスクを把握し、トラブルを避ける心がけが必要です。
LINEでアップルギフトカードを買ってといわれたら100%詐欺
LINEでアップルギフトカードの購入を依頼された場合、まずギフトカード詐欺であるとみてよいでしょう。
友人・家族等が利用しているLINEアカウントから要請されても、アカウントを乗っ取られていると判断し、「アップルギフトカードの購入は断る。」とはっきり拒否します。
友人や家族に電話等で連絡がとれるなら、速やかにアップルギフトカードの購入を依頼したのか確認してみましょう。
相場より高すぎる換金率には要注意
アップルギフトカードを扱う買取業者が、異常に高い換金率で取引を行っている場合、詐欺の可能性が高いです。
ギフトカードの換金率は一般的に70〜85%程度です。
買取業者でキャンペーンを実施しているならば、換金率は95%に達する場合もあります。
しかし、常に100%近い換金率を提示している買取業者は、ギフトカード詐欺であると疑った方が良いです。
会社の詳しい情報がない業者は使わない
買取サイト内に、買取業者の詳しい会社情報が明記されていないとき、取引を行ってはいけません。
買取サイトのデザインは、正規の買取業者と見分けのつかないケースが多いです。
この場合は会社の住所や電話番号、代表者名も記載しているか否かをみてみましょう。
たとえ会社情報がサイトに記載されていたとしても、でたらめではないか「Google map」等で確認した方が良いです。
古物商の許可がない業者は違法
アップルギフトカードを扱う買取業者が、古物商の許可をとっていない場合は詐欺である可能性が高いです。
アップルギフトカード等の買取事業を営むときは、古物商許可が必要となります。
事業を営む場合は、古物商許可申請を主たる営業所の所在地を管轄する警察署へ行い、都道府県の公安委員会から許可を受けなければいけません。
買取業者が無許可で営業した場合、「3年以下の懲役」または「100万円以下の罰金」、もしくは罰則が併科されてしまう可能性もあります。
もともと詐欺目的でアップルギフトカード等を取得しようと企てる業者は、無許可で営業しているケースが多いです。
SNSで知らない人との取引は絶対NG
いわゆる「個人間売買」は行わないようにしましょう。
個人間売買とは、SNS上で個人同士がアップルギフトカード等の取引をする行為です。
個人間売買では相手の身元がはっきりとしない他、アップルギフトカードのコードを提示したすぐ後に、SNSアカウントを削除し一切連絡がとれなくなるおそれもあります。
「コードを提示してくれたら、高い換金率で取引する。」と誘われても、取引に応じてはいけません。
怪しいアップルギフトカード買取サイトの見抜き方
SNS上でのアップルギフトカードの個人間売買だけではなく、買取サイトの利用にも注意が必要です。
買取サイトを利用する前に、次の4点を確認してみましょう。
- 換金率が異常に高い
- 会社の住所や電話番号が不明確
- 古物商許可番号が明記されていない
- ネットでの評判や口コミが見当たらない
それぞれのポイントについて説明します。
換金率が95%を超えている業者は危険
アップルギフトカードの換金率が異常に高い場合は注意しましょう。
アップルギフトカードの一般的な換金率は80%前後です。
初回キャンペーン等で換金率が90%を超える場合はあるものの、常に95%を超えた換金率ならば詐欺の可能性があります。
年間を通して需要の高いアップルギフトカードであっても、収益をあげなければ事業は成り立ちません。
そのため、100%近い換金率には無理があるといえます。
会社の住所や電話番号がはっきりしない
買取サイトに会社の住所・電話番号が未記載またはでたらめである場合、アップルギフトカードの取引をしてはいけません。
正規の買取業者であれば、会社の住所・電話番号・代表者名は必ず明記されています。
ただし、たとえ会社情報が記載されていても、でたらめである可能性もあります。
そこで掲載された住所が本当かどうかはGoogle map等で確認する他、実際に明記されている電話番号で業者と連絡がとれるかも試してみましょう。
古物商許可番号が書いていない
買取サイトに古物商許可番号が記載されているかを確認しましょう。
主に買取サイトTop画面の下部、もしくは会社情報に「〇〇〇公安委員会 第〇〇〇〇〇〇号」と明記されています。
古物商許可番号が見当たらない場合、詐欺サイトの可能性が高いです。
また、古物商許可番号はあってもでたらめである場合があります。
古物商許可番号は各都道府県公安委員会のデータベースで確認が可能です。
各都道府県のホームページにて検索ができたり、一覧が表示されたりしているので、忘れずに確認しておきましょう。
ネットでの評判や口コミが見つからない
買取サイトの評判・口コミを確認してみましょう。
投稿者の悪い口コミは気になるものの、問題はネット上で評判や口コミが見当たらない場合です。
新たに事業を始めたばかりで買取実績がない業者である場合の他、詐欺目的で急遽買取サイトを開設したケースも考えられます。
また、極端に良い口コミばかりの業者も要注意です。
なぜなら、評判や口コミを自作自演で投稿している可能性があるからです。
アップルギフトカード詐欺に遭ってしまったらすぐにやるべき対処法
アップルギフトカード詐欺に遭ったとわかったら、慌てずに警察署やApple公式サポート等へ連絡し、被害を報告しましょう。
また、詐欺被害をわかりやすく説明するため、証拠の保全・整理も必要です。
警察相談専用ダイヤル「#9110」に電話する
アップルギフトカード詐欺に気付いたら、まず警察相談専用ダイヤル「#9110」に連絡し、指示を受ける方法があります。
緊急事態といえないとき、最寄りの警察署の相談窓口に直接出向かず、電話で相談する専用ダイヤルです(対応平日午前8:30〜午後5:15、一部の県警は24時間体制)。
全国どこからでも、電話した地域を管轄する警察本部等の相談窓口につながります。
相談内容に応じて関係する部署が連携して対応し、指導や助言、相談者の不安等を解消するため、必要な措置を講じます。
電話をする前に、被害の経緯や内容をわかりやすく説明するため、犯人とのLINE等の会話内容や詐欺サイト等を画像で保存しておきましょう。
都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口を利用する
詐欺サイト等を通報する場合、「サイバー犯罪相談窓口」を利用しましょう。
通報の他、相談・情報提供にも対応しています。
オンライン受付窓口に届け出るとき、各都道府県の警察本部や管轄警察署を選択すると、選択した警察機関に通報等の内容が送信される仕組みです。
警察機関の専門部署が相談を受け付け、アップルギフトカード詐欺に関するアドバイスを行います。
24時間受け付けているものの、土日・祝祭日および年末年始は、メールの開封を行わないので注意しましょう。
最寄りの警察署で被害届を提出する
アップルギフトカード詐欺の被害を迅速に報告したいのなら、最寄りの警察署で被害届を提出しましょう。
早期に被害届を提出できれば、犯人の痕跡が残っていて、捜査が進む可能性もあります。
被害届を提出する流れは次の通りです。
- 警察署に提示する自分の運転免許証等の本人確認書類・印鑑を準備
- 警察署窓口でアップルギフトカード詐欺に遭った旨を報告
- 被害者の話を警察官がヒアリングし、警察官が代わりに被害届へ記載する
被害を報告するときは、あらかじめ犯人との会話の内容や詐欺サイト等を、画像で保存しておきましょう。
警察官へ詐欺に遭った経緯や内容をわかりやすく説明できます。
Apple公式サポートに詐欺被害を報告する
アップルギフトカード詐欺に遭ったら、速やかにAppleサポートへ連絡しましょう。
電話番号等は次の通りです。
- 電話番号:0120-277-535
- 受付時間:月~金曜9:00~19:00、土・日曜9:00~17:00
今後の対応のアドバイスを受けられる他、アップルギフトカードの利用停止等を実施してくれる場合があります。
消費者ホットライン「188番」で専門相談を受ける
アップルギフトカード詐欺に遭った場合、消費者ホットライン188番に相談するのも良い方法です。
受付時間等は次の通りです。
- 電話番号:188
- 受付時間:月~金曜9:00~19:00、土・日曜9:00~16:00
在住・在勤・在学の地域の消費生活センターにつながり、詐欺に関する相談ができます。
詐欺に関する専門知識・経験を持つ相談員がヒアリングし、迅速な解決が図られるように的確なアドバイスを行います。
クレジットカード会社にチャージバック申請する
アップルギフトカード詐欺に遭ったときクレジットカードを利用していたら、カード会社にも詐欺被害を報告しましょう。
報告の際は次の情報を提示します。
- 自分の使用するクレジットカード番号
- アップルギフトカードに関する取引内容(取引日時や金額等)
- アップルギフトカード詐欺の詳細(詐欺にあった経緯や犯人・詐欺サイトの情報等)
速やかに詐欺被害を報告すれば、カード利用が一時的に停止され、新しいカードの再発行が可能です。
また、カード会社によっては詐欺被害への補償を受けられるケースもあります。
詐欺被害の証拠を保全・整理する
詐欺被害の証拠を可能な限り収集すれば、警察の捜査やApple・カード会社側も対応措置をとりやすくなります。
主に次のような証拠を収集・整理しましょう。
- 犯人や詐欺サイトと連絡をとりあったメール、SNSメッセージ、電話等の記録
- アップルギフトカードの購入を唆すLINEや、詐欺サイトのスクリーンショット等
証拠収集に手間取ると、詐欺に利用したSNSのアカウントやサイトが、犯人から削除されてしまう可能性もあります。
アップルギフトカード詐欺でよくある質問
アップルギフトカード詐欺に遭ったら、強いストレスや不安を感じることでしょう。
アップルギフトカード詐欺に関するよくある質問へ回答していきます。
詐欺で騙し取られたお金は返金されますか?
Appleをはじめ購入したコンビニ等でも返金は行われません。
ただし、被害に遭ったらApple公式のサポートページまたは購入店舗へ直ちに報告しましょう。
すぐにアップルギフトカードの利用停止を依頼できれば、被害拡大を防げる可能性もあります。
電話での詐欺被害が特に多いって本当ですか?
Appleサポートセンターの担当者を装い、アップルギフトカードのコードを聴き出そうとする手口に注意しましょう。
ギフトカードを所有している個人だけではなく、ギフトカードを扱う店舗にも電話でコードを聴き出そうとするケースがあります。
いかなる理由であれ、アップルギフトカードのコードをみだりに教えてはいけません。
アップルギフトカードをコンビニで購入するときに気をつけることはありますか?
コンビニでアップルギフトカードを購入したら、基本的に返金はできません。
たとえ詐欺に遭って購入した事実をコンビニ側へ告げても、返金は認められないので注意しましょう。
まとめ:アップルギフトカード詐欺に騙されないために
アップルギフトカードは誰でも購入でき、利便性に優れたカードといえるでしょう。
しかし、個人認証が緩く、16桁のコードがわかれば誰でも利用できるので、詐欺に悪用される可能性が高いのも事実です。
そのため、アップルギフトカードの購入を要求されても、コードの開示を求められても、明確に拒否する姿勢が必要です。