近年、Appleギフトカードを悪用した詐欺被害が急増しており、被害者の年齢層や地域を問わず、社会全体の問題となっています。
- LINEアカウントの乗っ取り
- ギフトカードの買取詐欺
- SNS上での偽プレゼント企画
警察庁や消費者庁の発表によると、Appleギフトカード詐欺による年間被害額は数十億円規模に達しており、誰もが巻き込まれる可能性があります。
この記事では、最近よく見られる詐欺の手口と被害にあわないための具体的な対策はもちろん、詐欺の被害にあってしまった場合にどうすればよいのか、警察への相談の仕方やAppleのサポートへの連絡方法についても分かりやすく説明します。
「自分は大丈夫」と思っている人ほど注意!正しい知識を身につけて、被害を未然に防ぎましょう。
なお、Appleギフトカードを現金化する場合は、都道府県公安委員会から古物商許可証を正式に取得している業者を利用しましょう。
Appleギフトカード詐欺が増加している理由
近年、Appleギフトカードを悪用した詐欺が急増しています。
背景にはコロナ禍によるキャッシュレス化の進行や、オンライン取引の急拡大があります。
これにより、電子ギフトカードを利用した金銭のやり取りが一般化し、詐欺グループにとっても狙いやすい環境になってしまったのが原因です。
警察庁の発表によると、電子ギフト詐欺による被害額は2023年に約21億5,000万円と過去最多を記録しており、そのうち約9割がAppleギフトカードを悪用したケースなので注意が必要です。
このような状況なので、警察庁はApple社や主要コンビニチェーン各社に対して販売時の注意喚起や購入制限などの対策強化を要請しています。
詐欺が増加している最大の要因は、「利用者の認知不足」と「犯行手口の巧妙化」です。
なので正しい知識を持つことが、被害を未然に防ぐことになります。
知らないと危険!Appleギフトカード詐欺の主な手口
Appleギフトカード詐欺の被害を防ぐためには、まず詐欺師たちがどのような方法で近づいてくるのかを正しく理解しておきましょう。
代表的な手口としては、次のようなものがあります。
- LINEを利用したなりすまし詐欺
- SNSを悪用した偽のプレゼント企画
- Appleや有名企業を装った偽メール(フィッシング詐欺)
- 「簡単に稼げる」と誘う副業詐欺
- 高額買取をうたう悪質な買取サイト
- 架空請求や料金未納を装った電話・SMS詐欺
これらの詐欺は、いずれも「Appleギフトカード番号の入力」や「写真送信」を求めて金銭をだまし取るのが共通点です。
特にSNSなどではこの手の呼びかけが多いので安易に引っかからないようにしましょう。少しでも怪しいと思ったら無視するのが一番の対処法です。
LINE乗っ取りによる「助けて」詐欺
この詐欺は、友人や知人のLINEアカウントを乗っ取った犯人が、その友人になりすましてAppleギフトカードの購入を依頼してくる手口です。
主な流れは以下のようになります。
- 犯人が友人を装ってLINEで連絡してくる
- 「元気?」「久しぶり!」といった自然な挨拶から会話を始め、相手を安心させます。
- Appleギフトカードの購入を依頼する
- 不自然に思われる前に、「急ぎでAppleギフトカードが必要」「後で返すから代わりに買ってほしい」などと頼み込んできます。
- ギフトカードのコード送信を求める
- 「カードの裏面にある16桁のコードを写真で送ってほしい」などと指示してきます。
Appleギフトカードは実物を渡さなくてもコードだけで利用できるため、コードを送信した時点で犯人側に奪い取られ、金銭的な被害が発生します。
LINEでの会話がいつもと違う、文体が不自然、急かされるなどの違和感を覚えた場合は、絶対に指示に従わないでください。
購入を求めるメッセージには応じず、冷静に対応しましょう。
犯人が外国人であることも多いので日本語がおかしい場合も注意。
詐欺かどうか判断できない場合は、以下の行動を取ることをおすすめします。
- 本人に直接電話をかけて、Appleギフトカード購入の依頼が本当か確認する
- 友人と連絡が取れない場合は、共通の知人に同様のLINEが届いていないかを確認する
「助けてあげたい」という気持ちにつけ込む手口です。
少しでも不審に感じたら、すぐに購入を止め、周囲に相談することが大切です。
SNSで拡散される「豪華プレゼント企画」は詐欺の可能性あり
X(旧Twitter)やFacebookなどのSNSでもAppleギフトカードの詐欺が増えています。
典型的な手口は、「Appleギフトカードが当たるキャンペーン」や「抽選で豪華賞品をプレゼント」といった投稿を装い、参加条件としてAppleギフトカードの購入やコード送信を求めるものです。
見知らぬアカウントからの「当選しました!」というメッセージには絶対に応じてはいけません。
犯人はダイレクトメッセージなどを通じて個人情報(氏名・住所・電話番号など)を聞き出し、さらにAppleギフトカードの16桁のコードを写真で送信させたうえで、連絡を絶ちます。
金銭的な被害に加えて個人情報のリスクもあり、大変危険です。
基本的には有名企業や団体が主催しているプレゼント企画やキャンペーンなのか確認しましょう。
またギフト券のコード番号や個人情報を求められるようなら、詐欺の可能性が高いので慎重に対応するのが大切です。
以前と違って認証済みアカウントは簡単に取れてしまうので信用しないようにしましょう
「アカウントが停止されます」──Appleを装った偽メール詐欺に注意
Appleを名乗る偽のメールを使って、個人情報を盗み取る「フィッシング詐欺」が急増しています。
Apple製品やサービスの利用者を狙い、「アカウントの確認が必要」「支払い情報の更新が必要」などと不安を煽るメッセージを送り、偽サイトへ誘導してIDやパスワードを入力させる手口です。
入力してしまうとApple IDのログイン情報だけでなく、氏名・住所・電話番号・クレジットカード情報などの個人情報が犯罪者に渡り、不正利用や金銭被害につながります。
偽メールを見分けるためのチェックポイントは次のとおりです。
- 差出人のメールアドレスが「id.apple.com」以外
- 本文の冒頭にApple IDに登録した氏名が記載されていない
- URLが「https://appleid.apple.com/」ではない
- 英語で「Dear」「親愛なる」など不自然な宛名から始まる
- Apple ID登録時のメールアドレス以外に届いている
- 添付ファイル付きの確認メールになっている
これらの特徴が一つでも当てはまる場合、そのメールは偽物と判断してください。
本文中のリンクをクリックしたり、添付ファイルを開いたりしてはいけません。
万が一情報を入力してしまった場合はすぐにApple公式サイトでパスワードを変更し、必要に応じてクレジットカード会社にも連絡を入れましょう。
「在宅で簡単に稼げます」──Appleギフトカードを使った副業詐欺の実態
在宅ワークを装った副業詐欺の中には、初期費用の支払いをAppleギフトカードで求める手口があります。
一見、正規の求人サイトに掲載されている案件のように見えても、「今後はLINEでやり取りしたい」「登録料が必要」といった案内が来た場合は特に注意が必要です。
主な流れは以下の通りです。
- 求人サイトで「誰でもできる」「未経験OK」といった在宅ワークを募集
- 応募後、「今後はLINEで連絡したい」とメッセージが届く
- 簡単なアンケートや登録作業を求められる
- 仕事開始の条件として、Appleギフトカードで初期費用や教材費を支払うよう要求される
Appleギフトカードは本来、Apple製品やApp Storeなどで使用するものであり、「仕事の登録料」や「契約の保証金」として利用を求めること自体が不自然です。
正規の企業がギフトカードで支払いを求めることは絶対にありません。
募集条件が「誰でも稼げる」「1日数分で高収入」など現実的でない内容になっている場合は、詐欺の可能性が極めて高いので避けましょう。
少しでも不審と感じたら申込を中断し、警察や消費生活センターに相談を!
「高額買取します」に注意──悪質サイトによるAppleギフトカード詐欺
「Appleギフトカードを高額で買取します」という広告やSNS投稿をきっかけに、悪質な買取サイトへ誘導される詐欺が増えています。
犯人はあたかも正規の買取業者を装い、「業界最高換金率」「即日入金」などの甘い言葉で利用者を安心させ、Appleギフトカードのコード情報を送信させます。
しかし、コードを送った後に音信不通となり、入金が行われないケースが多発しています。
以下のような特徴が見られるサイトは詐欺の可能性が高いため利用しないでください。
- 「買取率100%」など実際には不可能な高換金率を掲示している
- 古物営業法で義務づけられている「古物商許可番号」の記載がない、または偽番号を使用している
- 会社住所・電話番号・運営者情報が未記載、または実在しない
- SNSアカウントやLINEのみで連絡を取らせようとする
なお、正規の買取業者であっても、換金率が90%を超える場合は慎重に判断が必要です。
信頼できる業者かどうかを確認するには、以下の点を必ずチェックしましょう。
- 都道府県公安委員会発行の「古物商許可証」を保有しているか
- 公式サイトに会社情報(住所・電話番号・代表者名など)が明記されているか
- 実在する店舗や法人登記情報が確認できるか
これらを確認することで、悪質業者によるAppleギフトカード詐欺を未然に防ぐことができます。
「料金が未払いです」──架空請求によるAppleギフトカード詐欺に注意
「有料サイトの利用料金が未払いになっています」などと偽り、Appleギフトカードの購入・送信を迫る架空請求詐欺が増加しています。
犯人はAppleの公式サポートやアプリ運営会社を装って「このままではアカウントが停止される」「今すぐAppleギフトカードで支払えば解決できる」といった不安を煽る言葉で支払いを促します。
Apple Music、iCloud+、App Storeなどの正規サービスでは、Appleギフトカードによる支払いは可能ですが、Appleがユーザーに対し「ギフトカードで料金を支払え」と直接指示することは一切ありません。
このような連絡を受けた場合は、以下の手順で冷静に確認してみましょう。
- メールへの返信や記載された電話番号へ通話はしない
- 自分のApple IDアカウントページに直接ログインし、支払い状況を確認する
- 不審なメッセージを受け取った場合は、Apple公式サイト内の「フィッシング詐欺の報告窓口」に通報する
Apple公式サイトでは偽メールや詐欺電話の見分け方、正しい報告方法が詳しく解説されています。
必ず公式情報を確認し、詐欺に巻き込まれないよう注意しましょう。
Appleギフトカード詐欺に遭うと起こり得る被害とは
Appleギフトカード詐欺の被害は、金銭的損失だけにとどまりません。
「個人情報漏えい」「クレジット不正利用」「SNSアカウント乗っ取り」など、二次被害や多数のリスクがあります。
ここでは具体的にどんなリスクがあるのか紹介していきます。
Appleギフトカードのコード番号を盗まれた場合のリスク
Appleギフトカードの16桁のコード番号が第三者に知られてしまうと、そのカードは実質的に使用できなくなります。
たとえカード本体が手元に残っていても、コード番号さえ分かれば誰でもオンライン上で利用できてしまうためです。
一度コードを送信してしまうと、犯人が即座にギフトカードの金額を利用するケースが多く、取り戻すことはほぼ不可能です。
Apple側でも不正使用後の返金対応は原則行われないため、コード情報の管理には細心の注意が必要。
万が一コード番号を教えてしまった場合はすぐにAppleサポートへ連絡し、状況を説明して対応を相談しましょう。
「買取代金が振り込まれない」──Appleギフトカード買取詐欺の典型例
Appleギフトカードを買い取ると称して、コードをだまし取る詐欺が横行しています。
特にSNSや個人間取引サイトを利用した売買では、代金が支払われないまま連絡が途絶えるケースが多発しています。
主な手口は以下の通りです。
- Appleギフトカードを売りたい人が、ネット上の高額買取サイトやSNSの個人間取引にアクセスする
- 犯人がLINE・DM・メールなどで接触し、ギフトカードのコード番号や氏名・住所・振込口座情報を聞き出す
- コード番号を教えた直後、「入金手続き中」「確認中」などとごまかしたまま、振込が行われない
- 数時間〜数日後、連絡が完全に途絶え、アカウントが削除される
このようなケースでは、ギフトカードのコードを送信した時点で被害が確定します。
犯人を特定するのは困難で、返金を受けることもほぼ不可能です。
「高額買取」や「即日振込」といったうたい文句に惑わされず、必ず古物商許可を取得している正規業者を利用しましょう。
個人情報の悪用による二次被害に注意
Appleギフトカードのコードを盗み取った詐欺犯は、同時に入手した個人情報を悪用するケースがあります。
これは金銭的被害だけでなく、さらなる犯罪に巻き込まれる可能性があります。
想定される二次被害の例として、以下のような事態が挙げられます。
- SNSアカウントの乗っ取りや成りすまし被害
- クレジットカードの不正利用による不正請求
- 氏名・住所・電話番号などの個人情報が闇市場で売買される
もし、自宅に不審な郵便物や電話が届いたり、SNSアカウントに不正ログインの形跡がある場合はただちに警察や消費生活センターへ相談してください。
また、クレジットカード情報を盗まれた疑いがある場合はすぐにカード会社へ連絡し、利用停止と再発行の手続きを行うことが重要です。
実際に起きたAppleギフトカード詐欺の被害事例
Appleギフトカード詐欺はSNSやメール、電話など身近な連絡手段を悪用されるケースが多く、誰にでも起こり得る身近な犯罪です。
ここでは、実際に報告されたAppleギフトカード詐欺の被害事例を2つ紹介します。
「友人のLINEを信じて、5万円分を騙し取られた実例」
他人のLINEアカウントを乗っ取った犯人が、被害者を装ってAppleギフトカードを購入させた典型的な詐欺事例です。
以下は、実際の被害の流れです。
- 被害者の親しい先輩から、「5万円分のiTunesカード(現・Appleギフトカード)を購入してほしい」とLINEが届く
- 実際のアカウントだったため、被害者は「お金は後で返す」という言葉を信じ、5万円分のカードを購入
- 犯人はさらにカード裏面のコード番号(16桁)の写真を送るよう要求
- 被害者は「先輩の頼みだから」と信じて写真を送信
- 続けて10万円分の追加購入を求められ、不信感を抱く
- 先輩の言葉づかいが普段と違うと気づき、要求を拒否
- 共通の知人に確認したところ、先輩のLINEアカウントが乗っ取られていたことが判明
被害者はAppleサポートに連絡し、補償の可否を確認しましたが、すでにコードが使用されていたため返金は不可能でした。
このような詐欺では、親しい相手を名乗ることで心理的な警戒心を解かれやすくなります。
「急ぎでギフトカードを買ってほしい」などの不自然な依頼が来た場合は、必ず本人に電話をかけて確認してみましょう。
「高換金率につられて詐欺被害」──悪質な買取サイトの実例
「高換金率で買取します」と宣伝する詐欺サイトを利用し、Appleギフトカードをだまし取られた事例です。
見た目が正規の業者サイトに似ていたため、多くの人が信用してしまう典型的な手口です。
被害の流れは以下の通りです。
- 被害者が「高換金率」をうたう買取サイトを見つけ、使っていないAppleギフトカードの買取を申し込む
- 指示に従いカード情報を送信した直後、カード残高がゼロになり使用済みにされる
- 指定口座への入金がいつまで経っても行われない
- サイト運営者に問い合わせても返答がなく、被害者は詐欺に気づく
このような悪質サイトは、デザインや文章が非常に巧妙で、正規業者とほとんど見分けがつきません。
しかし、実在する古物商許可番号の有無、運営会社の所在地や電話番号の記載、特定商取引法に基づく表記などを確認すれば、詐欺サイトを見抜ける可能性が高まります。
Appleギフトカードを売却する際は、「換金率」だけで判断せず、公安委員会の古物商許可を受けている正規業者を選びましょう。
なぜAppleギフトカードは詐欺の標的になりやすいのか
Appleギフトカード詐欺は、電子ギフト詐欺全体の約9割を占めるともいわれています。
コンビニや家電量販店、オンラインショップなど、どこでも手軽に購入できる上、現金同様に扱える点が犯罪者にとって都合が良い。
またギフトカードのコードを入力するだけで利用できるため、実物を受け取らなくても金銭価値を即座に移動できることも悪用される要因です。
その他にも詐欺に使われやすい、標的になりやすい原因を解説します。
誰がどこで使ったかが追跡されにくいから
Appleギフトカードはコードを入力するだけで残高を使えるため、誰がどこで使ったかを後から追跡することが困難です。
クレジットカードのような厳格な本人確認が不要である点や、実物のカードを介さずコードだけで取引が完了する点が主な要因。
犯人は盗み取ったコードを使って高額な端末やデジタル商品を購入し、それらを転売することで現金化します。
さらに、複数の売買チャネルや国際的な転売ルートを使えば、資金の出所を隠すマネーロンダリング(資金洗浄)に利用される恐れもあります。
コンビニで誰でも簡単に購入できるから
Appleギフトカードは、コンビニや家電量販店などで手軽に購入できます。
コンビニでは、ギフトカードを購入する際に本人確認書類の提示が不要なため、犯人が匿名のまま複数枚を購入することが可能です。
さらに、購入後はすぐにコードを他人に送信できるため、資金の流れを追跡しづらく、被害発覚後も犯人を特定するのが困難です。
Appleギフトカードは購入後に返金・払い戻しができない仕組みのため、詐欺被害に遭ってしまった場合でも、支払った金額を取り戻すことはほぼ不可能です。
購入時には「誰かに頼まれていないか」「不自然な理由で求められていないか」を冷静に確認することが、被害を防ぐ最も確実な方法。
コード番号を送るだけで取引が完了するから
Appleギフトカードは裏面の16桁コードを入力するだけで残高が利用できるため、コードさえ奪われれば現金と同様の被害が発生します。
たとえカード本体が手元に残っていても、コードを写真やメッセージで送ってしまえば犯人が即座にオンラインで利用してしまうのです。
物理的な受け渡しが不要で遠隔からでも実行可能なため、追跡や回復が非常に困難です。
コードの提供を求められたら、絶対に送らないでください。
Appleギフトカード詐欺から身を守る方法
Appleギフトカードは非常に便利な一方で、詐欺の標的にもなりやすい特徴があります。
そのため、日常的に利用する際には細心の注意が必要です。
日頃から注意を払うことで、金銭的な損失や個人情報の流出といった深刻なトラブルを未然に防ぐことができます。
LINEで「Appleギフトカードを買って」と言われたら、それは100%詐欺です
LINEでAppleギフトカードの購入を頼まれた場合、その時点で詐欺と判断して間違いありません。
たとえメッセージの送り主が友人や家族であっても、そのアカウントが乗っ取られている可能性が非常に高いです。
「助けて」「急ぎで必要」「後で返すから」といった言葉に焦って対応してしまうと、犯人にコード番号を送ってしまい、取り返しのつかない被害につながります。
どんなに親しい相手でも、ギフトカード購入を依頼された場合は即座に断りましょう。
本人確認のために必ず電話で直接話すか、別の連絡手段で本当に依頼したのかを確認してください。
相場より高すぎる換金率には注意が必要
Appleギフトカードの買取をうたう業者の中には、異常に高い換金率を掲示して利用者を誘い込む詐欺サイトも存在します。
一般的なAppleギフトカードの換金率は70〜85%程度です。
キャンペーン中であっても、一時的に90〜95%まで上昇することはありますが、常に100%近い換金率を掲示している業者は非常に危険です。
信頼できる業者を選ぶには、換金率だけでなく以下の点も確認しましょう。
- 都道府県公安委員会の古物商許可番号が明記されているか
- 会社の住所・電話番号・運営責任者の情報が確認できるか
- サイトデザインや口コミに不自然な点がないか
複数の正規業者を比較して判断することで、安全性が格段に高まります。
会社情報が不明な業者は絶対に利用しない
Appleギフトカードの買取サイトで運営会社の詳細情報が明記されていない場合は、その時点で利用を中止すべきです。
詐欺サイトの多くは、正規業者を装って巧妙に作られており、見た目だけでは真偽の判断がつきにくいのが特徴です。
安全性を確認するためには、以下の項目を必ずチェックしてください。
- 会社名・所在地・電話番号・代表者名が明記されているか
- 「特定商取引法に基づく表記」が掲載されているか
- 都道府県公安委員会の「古物商許可番号」が記載されているか
また、会社住所が実在するかどうかは、Googleマップなどで検索して確認しましょう。
実際のオフィスが存在しない場合や、住所が他社と共有されている場合は、詐欺サイトの可能性が高いです。
会社情報を確認するひと手間で詐欺被害の大半は防げます。焦って取引を進めず、まずは信頼できる業者かどうかを冷静に見極めましょう。
古物商許可のない業者は違法である可能性が高い
Appleギフトカードの買取を行う業者が「古物商許可」を取得していない場合、その業者は違法営業である可能性が非常に高く、詐欺目的で運営されているケースも少なくありません。
Appleギフトカードなどのギフト券を買取事業として扱うには、古物営業法に基づき、主たる営業所の所在地を管轄する警察署で申請を行い、都道府県公安委員会から「古物商許可証」の交付を受ける必要があります。
この許可がないまま営業することは法律で禁止されています。
特に、詐欺を目的とした業者は許可を取得していないケースがほとんどです。
取引前にサイト内に古物商許可番号が明記されているか必ず確認し、記載がない業者とは絶対に取引しないでください。
SNSで知らない相手との取引は絶対にNG
SNS上でAppleギフトカードを個人間で取引する行為は、詐欺被害に合いやすい危険な行為です。
いわゆる「個人間売買」では相手の身元が確認できず、金銭の受け渡しに関する法的な保証も一切ありません。
典型的なケースとして、「コードを提示してくれたら高い換金率で買い取る」と誘われ、Appleギフトカードのコードを送信した直後に、相手がアカウントを削除して連絡が途絶えるという被害があります。
SNS上では、見知らぬ相手との取引に信頼性を担保する仕組みがないため、詐欺を防ぐことはほぼ不可能です。
Appleギフトカードの売買は、必ず公安委員会の古物商許可を取得している正規業者を通じて行いましょう。
怪しいAppleギフトカード買取サイトを見抜く4つのポイント
SNSでの個人間売買だけでなく、Appleギフトカードの買取サイトを利用する際にも注意が必要です。
見た目が整ったサイトでも、詐欺目的で運営されているケースは少なくありません。
安全な取引を行うためには、利用前に次の4つのポイントを必ず確認しましょう。
- 換金率が異常に高すぎないか
- 会社の住所や電話番号などの運営情報が明確か
- 都道府県公安委員会の「古物商許可番号」が明記されているか
- ネット上での口コミや利用者レビューが存在するか
換金率が95%を超える業者は要注意
Appleギフトカードの換金率が異常に高い場合は、詐欺の可能性を強く疑うべきです。
一般的なAppleギフトカードの換金率はおよそ80%前後で、初回限定キャンペーンなどで90%を超えるケースもあります。
しかし、常時95%以上や「ほぼ100%還元」などをうたう業者は詐欺の可能性が高いです。
Appleギフトカードは年間を通して需要が高いものの、業者も利益を確保する必要があるため、100%に近い換金率を維持することは不可能です。
そもそも利用者からコードを騙し取る目的で運営されているケースです。
高換金率をうたう広告を見かけた場合は、まず冷静にその根拠を確認しましょう。
数字だけで判断せず、古物商許可の有無や運営会社の実態を調べることが安全な取引につながります。
会社の住所や電話番号が不明確な業者には要注意
Appleギフトカードの買取サイトで、会社の住所や電話番号が明記されていない、または不自然な内容になっている場合は、絶対に取引してはいけません。
信頼できる買取業者であれば会社の所在地・電話番号・代表者名・古物商許可番号などの基本情報が必ず掲載されています。
しかし、詐欺サイトの中には実在しない住所や架空の電話番号を掲載しているケースも多く見られます。
安全性を確認するためには、次の手順を実践してみましょう。
- 掲載されている住所をGoogleマップで検索し、実際に存在するか確認する
- 記載の電話番号に連絡して、実際に業者とつながるか試す
- 公式サイト以外の口コミや評判をチェックする
住所や連絡先があいまいな業者とは、どんな条件でも取引を行わないようにしましょう。
古物商許可番号が記載されていない業者は危険
Appleギフトカードの買取サイトを利用する際は、必ず古物商許可番号が明記されているかを確認してください。
正規の業者であれば、サイトのトップページ下部や会社概要欄に「〇〇県公安委員会 第〇〇〇〇〇号」といった形式で許可番号を掲載しています。
この番号が見当たらない、または不自然な形式で記載されている場合、そのサイトは違法または詐欺の可能性が高いです。
番号が掲載されていても虚偽の情報を使っているケースもあるため注意が必要です。
古物商許可番号は、各都道府県公安委員会の公式サイトで真偽を確認できます。
都道府県のホームページでは、許可を受けた業者の一覧や検索機能が公開されているので、取引前に必ず確認しましょう。
ネット上で評判や口コミが見当たらない業者は要注意
Appleギフトカードの買取サイトを利用する前に、必ずインターネット上で評判や口コミを確認しましょう。
悪い口コミがあるかどうかよりも、「口コミや評価がまったく存在しない」という点に注意が必要です。
評判が見当たらない業者は、立ち上げたばかりの新規サイトである場合もありますが、詐欺目的で短期間だけ運営されているケースも少なくありません。
また、口コミが異常に良すぎるサイトにも警戒が必要です。
投稿内容が似通っていたり、不自然に短期間で高評価が集中している場合は、自作自演による偽レビューの可能性があります。
安全性を確認するためには、複数の口コミサイトやSNS、掲示板などで実際の利用者の声を調べることが大切。
口コミがない、または不自然に良すぎる業者は避け、実績と信頼のある正規業者を選びましょう。
Appleギフトカード詐欺に遭ってしまったときの正しい対処法
Appleギフトカード詐欺の被害に気づいたら、まずは落ち着いて行動することが大切です。
すぐに警察署やApple公式サポートなど、信頼できる機関に連絡し、被害状況を報告しましょう。
詐欺犯とのやり取りのスクリーンショット、送信したギフトカードのコード番号、振込履歴、メールやSNSメッセージなどを保存するのが大事。
警察相談専用ダイヤル「#9110」に電話する
Appleギフトカード詐欺の被害に気づいたら、まずは警察相談専用ダイヤル「#9110」に電話して相談しましょう。
この番号は、緊急性が高くないトラブルや詐欺被害の相談を受け付ける全国共通の窓口です。
「#9110」は発信した地域を管轄する警察本部の相談窓口につながり、担当者が被害内容を聞いたうえで、関係部署と連携して助言や対応を行ってくれます。
受付時間は原則として平日の午前8時30分から午後5時15分までですが、一部の都道府県では24時間対応している場合もあります。
通話の前に、次の情報を整理しておくとスムーズです。
- 犯人とのLINEやSNSでのやり取り内容のスクリーンショット
- 詐欺サイトのURLや画面キャプチャ
- ギフトカードの購入日時や金額、使用された形跡
- 被害の経緯を簡潔にまとめたメモ
都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口を活用する
Appleギフトカード詐欺や詐欺サイトを発見した場合は、各都道府県警察が設置している「サイバー犯罪相談窓口」に通報しましょう。
この窓口では、詐欺被害に関する通報だけでなく、情報提供や相談にも対応しています。
オンラインでの通報は、各都道府県警察の公式サイトから行うことができます。
フォーム上で都道府県名や管轄警察署を選択すると、その地域のサイバー犯罪対策課に通報内容が送信される仕組みです。
専門の担当者が内容を確認し、Appleギフトカード詐欺の被害防止や再発防止のための助言を行ってくれます。
なお、オンライン窓口は24時間受付ですが、土日・祝日および年末年始はメール確認が行われない場合があります。
急を要する場合は、平日に電話で相談するか、最寄りの警察署へ直接連絡してください。
最寄りの警察署で被害届を提出する
Appleギフトカード詐欺の被害をできるだけ早く報告したい場合は、最寄りの警察署で「被害届」を提出しましょう。
早期に届け出を行えば、犯人の痕跡が残っている可能性が高く、捜査が進展するケースもあります。
被害届の提出手順は以下の通りです。
- 警察署に提出する本人確認書類(運転免許証など)と印鑑を準備する
- 窓口で「Appleギフトカード詐欺の被害に遭った」と報告する
- 警察官が被害状況をヒアリングし、内容を被害届に代筆してくれる
被害を報告する際は犯人とのLINEやSNSでのやり取り、詐欺サイトの画面などを事前にスクリーンショットとして保存しておくとよいでしょう。
これらの資料を提示することで、警察官に状況をより正確に説明でき、捜査が円滑に進んでくれます。
Apple公式サポートに詐欺被害を報告する
Appleギフトカード詐欺の被害に遭った場合は、できるだけ早くApple公式サポートへ連絡しましょう。
Apple側でカードの使用状況を確認し、場合によっては利用停止や残高の調査などの対応を行ってくれることがあります。
Appleサポートの連絡先は以下の通りです。
- 電話番号:0120-277-535
- 受付時間:月~金曜 9:00〜19:00 / 土・日曜 9:00〜17:00
電話をする際は、Appleギフトカードの購入情報やカード番号、詐欺に関するやり取りの記録などを手元に準備しておくとスムーズです。
なお、カードの不正利用が確認された場合でも、すでに使用済みであれば返金や再発行が難しい場合もあるので注意が必要です。
消費者ホットライン「188」に電話して専門相談を受ける
Appleギフトカード詐欺の被害に遭った場合は、消費者ホットライン「188(いやや)」へ相談するのも有効な手段です。
この番号に電話すると、居住地・勤務先・通学先の地域を管轄する消費生活センターにつながり、専門の相談員が対応してくれます。
消費者ホットラインの基本情報は以下の通りです。
- 電話番号:188
- 受付時間:月~金曜 9:00〜19:00 / 土・日曜 9:00〜16:00
消費生活センターでは、詐欺被害の内容を丁寧にヒアリングし、今後の対応や返金の可能性、関係機関への相談方法などを具体的にアドバイスしてくれます。
また、必要に応じて警察やAppleサポートなど、適切な機関との連携をサポートしてもらうことも可能です。
クレジットカード会社にチャージバックを申請する
Appleギフトカード詐欺でクレジットカードを利用して購入していた場合は、できるだけ早くカード会社に連絡し、被害の報告と「チャージバック(支払いの取り消し)」を申請しましょう。
チャージバックとは不正取引が発覚した際に決済を取り消し、支払った金額を利用者に返金する仕組みです。
報告の際には、次の情報を準備しておくとスムーズです。
- 利用したクレジットカード番号
- Appleギフトカードの取引内容(取引日時・金額など)
- 詐欺の経緯や相手の情報(犯人・詐欺サイトURL・やり取り内容など)
カード会社に早期報告することで、不正利用の拡大を防ぐための利用停止措置や、新しいカードの再発行などの対応が受けられます。
また、会社によっては調査結果に応じて詐欺被害の一部または全額が補償されるケースもあります。
詐欺被害の証拠を保全・整理する
Appleギフトカード詐欺の被害に遭った場合は、できるだけ早く証拠を収集・整理して保全しておくことが重要です。
証拠をそろえることで、警察の捜査やApple・クレジットカード会社の調査がスムーズに進み、対応措置を受けやすくなります。
特に以下のような証拠は必ず保存しておきましょう。
- 犯人や詐欺サイトとのメール・SNSメッセージ・通話履歴などのやり取り記録
- Appleギフトカードの購入を促すLINEのトーク画面や、詐欺サイトのスクリーンショット
- ギフトカードの購入日時・金額・カード番号がわかるレシートや明細書
証拠の保存はスピードが命です。
時間が経つと、犯人がSNSアカウントや詐欺サイトを削除し、追跡が困難になる恐れがあります。
被害に気づいたら、すぐにデータを保存し、可能であればクラウドや外部メディアにもバックアップしておきましょう。
Appleギフトカード詐欺でよくある質問
ここでは、Appleギフトカード詐欺の被害後によく寄せられる質問とその回答をわかりやすく解説します。
- 詐欺で騙し取られたお金は返金されますか?
-
残念ながら、Appleギフトカード詐欺で騙し取られたお金は、Appleや購入したコンビニなどでも返金されないのが現状です。
ギフトカードの性質上、一度コードが使用されると残高を取り戻すことはできません。被害に気づいた時点ですぐにApple公式サポートに連絡してください。
カードがまだ使用されていない場合や、利用停止の処理が間に合えば、被害拡大を防げる可能性があります。 - 電話による詐欺被害が特に多いって本当ですか?
-
はい、実際に電話を利用したAppleギフトカード詐欺は年々増加しています。
特に、Appleサポートセンターの担当者を装って「アカウントが停止される」「セキュリティ確認のため」などと偽り、ギフトカードのコード番号を聞き出そうとする手口が多発しています。この詐欺は、個人の利用者だけでなく、ギフトカードを販売する店舗にも電話をかけてコードを聞き出そうとするケースが確認されています。
犯人は巧妙に言葉を使い、相手に不安を与えて行動を急がせるのが特徴です。いかなる理由であっても、Appleギフトカードの16桁のコード番号を他人に教えてはいけません。
Appleサポートや正規店舗が電話でコード番号を尋ねることはありません。
不審な電話を受けた場合は、その場で通話を終了し、警察またはApple公式サポートに連絡しましょう。 - コンビニでAppleギフトカードを購入するときに気をつけることはありますか?
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はい、コンビニでAppleギフトカードを購入する際には、いくつかの重要な注意点があります。
まず、Appleギフトカードは一度購入・有効化されると、いかなる理由でも返金や返品はできません。
たとえ詐欺被害に遭った場合でも、コンビニ側の判断で返金が認められることはほとんどありません。購入時に次の点を意識しましょう。
- 店舗スタッフから「そのカードは詐欺に使われている可能性があります」と声をかけられた場合は、購入を中止する
- LINEやSNS、メールなどで第三者から「代わりに買って」と依頼された場合は、購入しない
- 不審な理由(支払い・登録・本人確認など)でAppleギフトカードを求められた場合は、必ず一度立ち止まる
コンビニでの購入は便利ですが、その“即時性”を悪用する詐欺が多発しています。
購入前に少しでも不審を感じたら、店員や警察、またはApple公式サポートに相談することで、被害を未然に防ぐことができます。
まとめ:Appleギフトカード詐欺に騙されないために
Appleギフトカードは、誰でも手軽に購入できる便利なデジタルギフトです。
しかし、その利便性の裏側には「個人認証が緩い」「16桁のコードさえあれば誰でも利用できる」というリスクがあり、この特性を悪用した詐欺が年々増加しており、注意が必要です。
Appleギフトカード詐欺を防ぐために、次の3つを心がけましょう。
- コード番号を他人に教えない(Appleや正規店舗も電話やメールでコードを尋ねることはありません)
- 不審な連絡・高換金率をうたうサイト・個人間取引には絶対に応じない
- 被害や不安を感じたら、警察・Appleサポート・消費者ホットライン(188)に早めに相談する
「自分は大丈夫」と思っていても、詐欺は誰にでも起こり得ます。
日頃から正しい知識と警戒心を持ち、少しでも不審に感じたら立ち止まることが、最も確実な防止策です。
特にAppleギフトカードを換金したい場合は詐欺業者に気を付ける必要があります。
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